信貴山 開山堂~命蓮塚
開山堂
開山堂は耽美な三間四方の宝形造。享保十七年(1722)建立。願主は河内国本堂村教心坊(盲人)他二名。道内の岩窟に聖徳太子像・弘法太子像・命蓮上人像・歓算上人像を奉安。盤上に四国八十八ヶ所の本尊を配す。
3分間の堂守さんの説明を聞いてから四国八十八霊場めぐりを堂内でさせていただいた。四方で蝋燭を水盤に浮かべる美しい作法だった。
お堂の外側をぐるりと拝観した。立派な宝形造り、連想するは夢殿。寺院建築の中で宝形作りや六角堂についていろいろ眺めてみたいなぁ。気づくと道標、中興の祖の墓所らしい。
開山堂南西後方に命蓮塚があり、ここに命蓮が葬られている。
径数m、高さ1m程の高まりを室町期の一石一尊十三仏石碑が廻り、その周囲に石柵が設けられている。丈夫には成福院の石室十三仏を模した石室仏があり、命蓮上人墓所の自然石碑が建つ。中興の祖、命蓮上人の墓所として大切にされる。
そのすぐ左手には小礫を集めた小さな高まりが、命蓮の姉、尼君の墓所といわれる。
朝護孫子寺を現代に生きるエネルギッシュなご利益のテーマパークだと思ったが、命蓮墓については静かで落ち着き、気持ちのよい場所だった。