龍田比古の奥山日記

愛する人を追い、斑鳩、三郷、平群、生駒、安堵…龍田川流域など大和を歩いている。気持ちのいい石室によこたわるかとおもえば、万葉のイリュージョンに垣間見たり、十一面観世音が暗号を呟く。…生駒郡という現代の地名を旧平群郡と読み替えると、いろいろなことが見えてきました。

信貴山水屋

水屋(みずや)(猪上神社旧社地)
本堂の北西、かつて猪上神社が祀られていた所に水屋があり、参拝者の清めの場であるとともに、雄嶽山頂の空鉢堂に供える水を汲む場でもある。ここで金属製のポットに水を入れて運び上げるのである。

※わたしの信貴山猪上神社のページも参照してください

※ 猪上神社旧社地である文言を水屋周りで探したが見つからず、複数の寺関係者に聞いても不明。剣鎧護法堂の付近にまず移転して現在地に再度移転したことまでは分かっている。最初の移転が明治維新後の神仏分離によりなされた。信貴山地域の氏神として大切に守られている。例祭前日に出会った毎朝の「おっぱん」を運ぶのはお寺本坊の職員さんであった。

この水の周辺を探索したが猪上神社旧社地の痕跡(石碑や文字列など)は見つからず、早朝、まだ人気の無い境内は大きなスズメバチの天下であった。水は出ていなかったが、水鉢に近づくたびに鉢のスクランブルがあり、水屋を出るまで繰り返された。他方問う周辺、空鉢堂への登山道の多数の社も蜂のスクランブルが飛び交っていた。もちろん頂上の空鉢堂はとくに厳重な警戒網が敷かれていたので、皆さんもご注意ください。

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