彦助の羽根建祭@カフェ工場跡(東大寺戒壇院の北)
彦助からメールが来た。東大寺の近くで瓦の粘土で鍾馗さんをつくろうというイベントをやっている、と。行ってみた。東大寺の焼け門の中にこんな素敵なカフェがあるなんて気づかなかった。進入路正面に大きな民家の木の骨組み模型がどんと座っていた。その右が工場跡のカフェ、左が同じく工場跡の洋服屋さん。今日は右のカフェ工場跡、門には小さな白木の看板があった。
工場跡の門は閉まり横の小口から入ると、暑い夏日に涼しいミストが降ってきた。
ワープロでフォントの修飾で影つき文字を見出しに使ったりするが、この「工場跡」の三文字は浮き上がっていて夏の灼熱の太陽がくっきり影を描いていた。
ミストのカーテンをくぐると左右と正面に建物があり、その隙間が通路になっており、そこに受付のテーブルがあった。
正面の建物の屋根を彦助が古い瓦のまま再生したらしい。うん、立派な屋根に見える、しっかり仕事しておるな。入場料の500円はドリンクがついていた。持ち出しのイベントやね。
左官コーナーで使われる壁の芯になる素材の組み立て。室内の空気を浄化する土壁は、その機能が働くには十分な厚さが必要だとか。そのため考案された壁の芯。
畳編みのコーナーには博学の職人がいた。面白かったいろいろお話してくれて、参考書や実物の教材も十分用意してあった。
なんと平群の枕詞である「八重畳」の写真を見せてくれた。感動。
彦助のコーナーにはあまり作品が展示されていなかった。数は少ないが面白い作品がいくつか目に入った。
後に残す作品よりも子どもたちが粘土を触り、力を入れてこねたり投げたりつぶしたりして遊ぶ自由にポイントを置いているように見えた。
この子どもの笑顔、彦助の笑顔、いいイベントだと感じた。
未来を託す子どもたちに木の温もり、土の気持ちよさ、畳の草の匂いを感じてもらい、楽しいイメージとして記憶されるといいなぁ。
穴の開いた板と棒4本を磨いて組立てた。小さな椅子を作るコーナーだが、大人が一人で参加するのは珍しい。さいごに楔を渡され、写真に撮った。ぼけてますね。これどうするのか分からない。したの写真の客の頭に黒い線が見えるが、それが楔の断面。突き出した客の頭にある溝に薄い楔を打ち込む。鋸で出っ張りを板の面で切り落とす。さいごにやすりで磨いて完成。約10分。楽しかった。この小椅子77kgの体重をかけてもびくともしない。本物の椅子。板の面積が小さいので、子ども用だが、使えないこともない。ありがたい。
カフェ工場跡平面図
http://futorumin.seesaa.net/
有限会社羽根建築工房
http://hanebou.com/
半日楽しく遊ばせていただきありがとうございました。