龍田比古の奥山日記

愛する人を追い、斑鳩、三郷、平群、生駒、安堵…龍田川流域など大和を歩いている。気持ちのいい石室によこたわるかとおもえば、万葉のイリュージョンに垣間見たり、十一面観世音が暗号を呟く。…生駒郡という現代の地名を旧平群郡と読み替えると、いろいろなことが見えてきました。

大和のくに奈良県を歩く

奈良検定を受けたと書きましたが、正しい名称を確認していませんので、ここで改めて、
「第7回奈良まほろばソムリエ検定」の受けた試験科目は「奈良通2級」でした。

ぶらりと飛鳥へ、またあおによし奈良へ、五條吉野へ
自転車で丘を越え急な坂を上り曲がり見えてくる風景、
徒歩で見晴らしのよい高さhttp://d.hatena.ne.jp/images/admin/edit_in_place/category_inplace_add.gifに出たとたん目に入る景色、
僕が詩人だったらなぁ、歌人だったらなぁと思うときでもあります。
その目に入るものは繰り返しそこを訪れた人々の目にも入っていたはず。

大仏様や二月堂の観音様に祈るとき、大和の山川に手を合わせるとき、繰り返し思われた祈りがあふれんばかりに仏様の胎内や山川の土や水に入り込んでいることだろう。

奈良通になろうとしているわけではないけど、受験すると決めたのは少しでも大和に近づき、ラブコールをひそかにつぶやく行為だと思う。自分の中に自然や神仏や先人、同時代人の思いを見つけたい、交感したいという願いでもある。

夕方、山が赤く燃える、そんな瞬間に遭遇するとぽかんと口を開けて見上げる。次の瞬間には真っ黒の空に色が吸い込まれていく。それだけで神々しく見える。古代人の感覚がまだ体内に受け継がれて僕までやってきているのだろう。

仕事で運転していてもそんな瞬間があるのが不思議である。