山陰本線
小さい頃、夏になると和知のお家に行きました。
山陰本線、京都駅を出て、保津峡になるとトンネルがいくつも繰り返し現れ、客車を引く蒸気機関車の煙が充満します。慣れてくるとトンネルの前に汽笛が響くのにきづきます。周りの大人たちが一斉に窓を閉めに掛かります。
もし、気づかなかったりトンネルに突入するのに間に合わなかったら、その窓からすごい勢いで機関車の煙が入ってくるのです。
たとえ幸運にもその車両のすべての乗客が一斉に窓を閉め、最大の努力と最善のタイミングを実現したとしても、実はどこからともなく煙が入ってくるのです。臭いと鼻にツンと来る感じと息苦しさがそれを教えてくれます。
懐かしいSLの記憶。
亀岡に行く途中、車中で突然思い出し消えてしまったのを、今又突然思い出した。