龍田比古の奥山日記

愛する人を追い、斑鳩、三郷、平群、生駒、安堵…龍田川流域など大和を歩いている。気持ちのいい石室によこたわるかとおもえば、万葉のイリュージョンに垣間見たり、十一面観世音が暗号を呟く。…生駒郡という現代の地名を旧平群郡と読み替えると、いろいろなことが見えてきました。

dvd「マークスの山」粘りの追及、作家に脱帽

どうも夏風邪らしい、体が耐えウイルスを攻撃してくれる間、手伝えること言ったら大人しくしている事ぐらい

3枚組みのdvdでwowwow制作の「マークスの山」を観た
途中で止めにしたくなるだろうと高をくくっていたが、なんと続けて(予告編は早送りで飛ばして)前編見せられた。自分の意思は適当に途中で寝てしまおうというのに、作品の方が引っ張ってくれた。無理やりと言う感じ。ゴーインなんやから
ええ役者そろえすぎ、みんなええわ、よかったわ

http://www.wowow.co.jp/dramaw/marks/

閑静な住宅街で起こった元暴力団員・畠山(池田成志)の殺人事件。事件の担当となった捜査一課七係の合田雄一郎警部補(上川隆也)は、生前の畠山の足取りを追うが糸口を掴めずにいた。時を置かずして、法務省官僚である松井(矢島健一)が殺されるという事件が起こるが、その傷口は畠山の事件のものと酷似しており、事件は連続殺人へと発展したかに見えた。
だが警察上層部からは「合同捜査はなし」という不可解な命令が下る。合田は大学時代の同期であり元妻の兄でもある東京地検検事・加納(石黒賢)に事情を求めるが「上の命令に従え」と拒まれ、合田たちの捜査は困難を極めていく。
一方、医療刑務所を出所した謎の青年・水沢(高良健吾)は、恋人であり看護師の真知子(戸田菜穂)の元に身を寄せていたが、彼が時折漏らす「暗い山」という言葉の影には何かしら秘密めいたものが感じられていた。
「週刊潮流」の記者である根来(小西真奈美)は、建設会社社長の佐伯(佐野史郎)の贈賄容疑を取材していたが、編集長の滝沢(相島一之)から畠山の殺害事件を追いかけるよう命令を受ける。
そして、行き詰る捜査の中で浮上した参考人の中には、畠山の前科事件の公判を担当した弁護士の林原(小日向文世)もいた…。
巧妙に張り巡らされた“組織の圧力”。意地とプライドにかけて“見えない敵”を追い続ける刑事たち。
果たして「マークス」とは、いったい何なのか?

主人公がゴーダという若い刑事、警察組織の闇が描かれる。
仕事にのめりこむ主人公の結婚の破綻や闇も描かれる。
その親友の検察官を通して検察組織の闇が描かれる。
最後までがんばる?弁護士の闇の組織とのつながり、独占的学閥の闇、行政を牛耳ってマスコミに対する抑圧なども描かれる。

この作家が警察の闇の真実を知っていると、どうも信じがたいが原作を読んでいない、読みたいという思いがこみ上げてくる。
高村薫という作家が小生の一番好きな作家になる予感がする。

よかったので、ついでにdvdの宣伝も引用しておく

映画化もされた『レディ・ジョーカー』(このミステリーがすごい! 1999年版国内第1位)など、傑作を世に出し続ける作家・郄村薫。
彼女がデビュー後、僅か3年で上梓した本作『マークスの山』は、刊行後、警察小説の最高峰と評判を呼び、その年の「直木賞」「このミステリーがすごい! 国内1位」「週刊文春ミステリーベスト10第1位」など、主な賞を総なめにした100万部突破の大ベストセラーである。硬質な文体、重厚なテーマ、緻密な描写による圧倒的なリアリティによって紡ぎだされた世界観は“刑事と犯人”“善と悪”といった単なるミステリーの枠を超えた本格社会派小説としても有名であり、今もなお多くのファンを獲得し続ける“合田雄一郎”シリーズの原点でもある。
出演陣も骨太な世界観に負けないオールスターキャストが揃った。主役の合田役には「祖国」「震度0」「ルパンの消息」と過去のドラマW主演作全てにおいて高いクオリティを保つ上川隆也。合田の大学時代の同期であり元妻の兄である検事の加納には石黒賢。貪欲にスクープを狙う女性記者・根来を演じるのは小西真奈美。事件への関与を疑われる弁護士・林原には小日向文世。そして、狂気と繊細さを併せ持った難役・水沢を演じるのは、「ソラニン」「ボックス!」「ノルウェイの森」など2010年だけで6本の映画に出演している若手実力派俳優、高良健吾。その他にも戸田菜穂、大杉、鈴木杏樹佐野史郎石橋蓮司など、名作に相応しい実力派キャストが勢揃い!
監督は「震度0」でも上川と息の合ったコンビを組んでいる水谷俊之と「空飛ぶタイヤ」の鈴木浩介が担当。20年前の二つの事件が発端となり現代に生まれた更なる悲劇を、丹念に描いた社会派ミステリーの傑作「マークスの山」。是非ご期待下さい!